2018年2月25日

パスタとスパゲッティはどう違う?ジェノベーゼにナポリタン…楽しいパスタの歴史

トマトソースの代りにケチャップが、パンチェッタの代りにウィンナーが入っていてもパスタパスタ

本場のイタリア人が見たらぎょっとするようなパスタのバラエティが、世界各地で土着化して発展してきました。

おいしければそれで良し、オリジナルのレシピから大きく逸脱していてもおかまいなし、世界中の人が愛するパスタについて、ちょっと楽しいお話です。

スパゲッティはパスタの一種

今でこそ、パスタの種類はペンネやフィットチーネなどさまざまな形状のものが知られるようになりました。

しかし、一昔前は「パスタ」よりも「スパゲッティ」という言葉が世間を闊歩していました。

日本で食されている麺類と形状が似ているスパゲッティは、日本の食文化にも馴染みやすかったのでしょう。

スパゲッティを代表する細長いパスタも、極細のカペッリーニ、うどんのような縮れがあるピーチ、断面が長方形のリングイーネなどなど、イタリアのパスタはそれこそ星の数ほど存在します。

日本で土着化したパスタ「スパゲッティ・ナポリタン」

かつての日本では「パスタ」といえば「スパゲッティ」しか思い浮かばなかったのと同様、「スパゲッティ・ナポリタン」も実は日本で土着化したパスタです。

イタリアでは、「ナポリ風スパゲッティ」という呼称はほとんど耳にすることがありません。ピッツァには「ナポリ風」が存在していて、これは一般的にトマト、アンチョビ、オレガノ、ケーパーが乗っています。モッツァレッラチーズが乗っていないために少しあっさりしていて、日本人の女性にもお勧めのメニュー。

しかし、スパゲッティのナポリ風はレストランのメニューでもとんとお目にかかったことはありません。

これが嫌いなんてあり得ない「カルボナーラ」

私たちが「イタリア料理」というひとくくりで食べている数々のパスタ料理は、実はイタリアの地方の郷土料理です。

まずは世界中で大人気のカルボナーラ

カルボナーラは、イタリアの首都ローマを中心とする地域の郷土料理です。

カルボナーラの起源には諸説があり、ナポリ料理が基礎になっているとか第二次世界大戦後にアメリカ人が持ち込んだベーコンがヒントになったなど、さまざま。イタリア料理アカデミーによれば、数あるイタリア料理のなかでも世界中でもっとも模倣されバラエティが多彩なのが「カルボナーラ」なんだそうです。

オリジナルのカルボナーラは、オリーオイル、グアンチャーレと呼ばれる豚の頬肉、ペコリーノチーズ、卵、黒コショウのみを使った非常にシンプルなものです。

最後に絡める卵とチーズは、火を止めたフライパンにまぶすのがコツ。卵のトロトロ感が残ると、カルボナーラは断然おいしくなります。

バジリコと松の実、そしてニンニクの香りが食欲を限りなく誘う「ペースト・アッラ・ジェノベーゼ」

また、ベジタリアンの人も食べることができるバジルのパスタ「ジェノベーゼ」は、北イタリアの港町ジェノヴァが起源といわれています。

現在のレシピが確立するのは、19世紀に入ってから。しかし香草とチーズ、オリーブオイルと酢を混ぜたペーストは、なんと古代ローマ時代から存在していました。

ジェノベーゼのパスタは、「トロフィーエ」と呼ばれるトロフィー型のショートパスタが使用されることが多く、ペーストの材料は「プラー」と呼ばれる小さな葉が特徴のバジリコ、エキストラバージンオイル、松の実、パルミジャーノ・レジャーノチーズ、フィオーレ・サルド・チーズ、ニンニク、そして塩が本来の材料です。

「ペースト・アッラ・ジェノベーゼ」(ジェノヴァ風ペースト)と呼ばず、「ジェノベーゼ」だけですと「スーゴ・アッラ・ジェノベーゼ」というお肉の入ったパスタが出てきてしまうかもしれません。

「スーゴ・アッラ・ジェノベーゼ」は、「ジェノヴァ風」と名乗りながら、なんと実体はナポリ料理。

ルネサンス時代に、ジェノヴァの商人によってナポリに紹介されたからなんだとか。「ペースト・アッラ・ジェノベーゼ」は、家庭で作るのにはかなり骨が折れる一品。現在では、瓶詰めになっているペーストを使用する家庭が多くなっています。

いわゆるミートソース「ラグー」

日本では「ポロゲーゼ」という名で知られている「ミートソース」は、イタリアでは一般的に「ラグー」と呼びます。

このラグー、好みの形状のパスタにからめたりラザニアにしたり用途多種。イタリアの家庭では、大量に作って冷凍保存しておくことが多いソースのひとつです。

ラグーの材料は、挽肉はもちろんですが、イタリアでは主婦の三種の神器「ニンジン」「タマネギ」「セロリ」のみじん切りが必須です。

この3つの野菜は、八百屋さんで大量に買い物をすると「おまけ」としてタダでもらえることもあるくらい調理の基本。みじん切りにした野菜、挽肉、トマトソースを、弱火でひたすらコトコト煮込むのが唯一のコツです。

まだまだあるあるイタリア各地のパスタ料理

その他、シチリアにはトマトソース、リコッタチーズ、ナスを使った「アッラ・ノルマ」、プーリア州には耳の形のパスタオレキエッテとブロッコリ、ペコリーノチーズを絡めたパスタ。

中部イタリアにはトマトソース、グアンチャーレ、ペコリーノチーズを絡めた「アマトリチャーナ」。

トスカーナ州には平たくて太めのパッパルデッラにイノシシの挽肉を絡めたパスタ、ウンブリア州には腸詰めと生クリーム、コショウがソースとなっている「アッラ・ノルチーナ」などなど、地方が誇るパスタ料理が数限りなく存在するのです。

冷蔵庫になんにもない!そんなときはアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ

イタリアでお茶漬け感覚で食べられているのが「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」です。

その起源はナポリといわれていますが、起源だの歴史だのを語るのが笑ってしまうくらい簡単な料理。

冷蔵庫に食材がないときも、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノならば常備しているニンニク、オリーブオイル、唐辛子でできあがるからです。

ただし、こちらも単純なだけにバラエティは豊富。本来は、この三つに加えてイタリアンパセリをみじん切りにしてまぶします。

また、アンチョビを加えてみたり、パン粉を絡めてみたり、家庭や個人の嗜好でさまざまに楽しめるのがこのパスタなのです。

イタリア人は案外基本に忠実

イタリア人は、マンマから継承されてきた家庭の味をかなり頑固に守っています。

栄養を一度に摂取したいからといって、冷蔵庫にある食材をすべてパスタの具として投入ということはまずしません。

シンプルなトマトソースでも、バジリコを入れるのならばタマネギなし、アンチョビを入れるならチーズはなし、といった具合で、調理に関してはチャレンジャーになることはまれです。

しかし、イタリアとは食材も風土も異なる我々日本人は、我流でパスタを楽しみ、自分流のワインとのマリアージュを楽しんで、食卓を大いに盛り上げたいものです。

(文章・ライティング:cucciola)

Twitterの反応

海外の反応


(動画引用・出典:Youtube公式チャンネル「Jamie Oliver」 – 「Simple Tuna Pasta | Gennaro Contaldo」 より)

boy638「人々は一体どうやってブカティーニ(ローマ地方で用いられる穴の開いたパスタ麺)の生パスタを作ってるんだ?」

boy638「現代的なモダン・パスタが生み出したカタチなのかな?」

ciepularys「いい質問だね。その疑問の答えは僕にもわからない。」

Magnak「なんてこった…!パスタなんてこれ以上ないほどに油っぽい料理じゃないか…だがそれがイイ。」

Josh Hanson「ああ、ああ、もうなんてこと!この動画のパスタを今日作ってみたら最高においしかったわ!」

thomas an「とってもシンプルだし、カンタンだよね!」

Luis De Santis「このレシピを今日のランチに試してみたよ、とても美味しかった。」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)

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