2018年5月15日

スポーツと食の楽しみ…イタリア・ローマのサッカーファンが楽しむ食卓

イタリアの人口は日本のおよそ半分。経済状態も、日本に比べると格段に劣る印象があるのに、なぜかオリンピックや世界選手権となると個人競技や採点競技でもメダルの獲得数は少なくないのが現状。

それでは、国民もそうした競技を熱心に観戦するのか、といえば答えはノー。

一部のファンを除けば、ひとびとの興味はただ一つ、サッカーに絞られているといっても過言ではありません。

イタリアという国が統一されたのは、たかだか150年前の話。

そのために、現在でも地方色が濃いイタリアは、ワールドカップに参加するときが唯一、国がひとつになるときであると揶揄されるほどです。

2018年のワールドカップにはイタリアは出場できないため、イタリア人の関心はセリエAとチャンピオンズリーグのみになってしまいました。

町から人の姿が消える日「ローマ・ダービー」

同じ町に本拠地を置くチーム同士の試合は、イタリアでは英語の「ダービー」をローマ字読みして「デルビー」と呼ばれます。

この日は、親友同士だろうが家族であろうが、相手チームのファンとは敵同士と化します。小学校の子供たちのクラスも、ローマファンの「ロマニスタ」とラツィオファンの「ラツィアーリ」の真っ二つに。

先日、授業参観に行ったさいにはある男の子が読んだ作文に「5月3日に、ローマ対リバプールの試合がありました。ローマが負けました。僕は、ユベントスのファンなので、とても嬉しかったです」という一文があり、親たちは大笑い。

イタリア国内で、最も多いのがユベントス、次いでインテル、ミラン、ナポリ、ローマ、そしてラツィオと続きますので、両親がローマ以外の出身であったりするとローマにも親から子に伝えられた贔屓のチームがあるわけです。

伝統的に、ローマ市内に住む人はロマニスタ、ローマ郊外の住民はラツィアーリですが、現在のさまざまな住宅事情のためかこの境界はあいまいになりつつあります。

ダービーがある日は、町から人が消えます。

スタジアムに直接出向く人家にあるテレビの有料チャンネルで観戦する人観戦用の大型テレビを置いてあるパブやレストランに行く人などさまざまですが、試合が始まる時間は画面の前で固唾をのんでホイッスルを待つわけです。

スタジアムはアルコール厳禁、テレビ観戦の人たちはビール

イタリア人は不思議な民族で、アルコールを飲んでへべれけに酔っぱらうということがまれです。

まして、大事なサッカー観戦中に酔っぱらうなんて無粋なことをする人はおらず、テレビで観戦する人はもっぱらピッツァとビールが定番

ワインを飲み慣れているイタリア人。ビールくらいでは酔いません。

というよりも、サッカー観戦中は酔っぱらって誰かに絡むなんて余裕はないのです。

ここ数年、イタリアではハンバーガーのお店が増えました。

もちろん、チェーン店ではなく、いかにもハンドメイドという分厚いハンバーガーにこれまた冷凍ではないポテトフライが山ほど盛られた皿が出てくるのが普通です。

サッカー観戦のお供には、近年ではこのハンバーガーが激増しました。

夜の試合はたいてい8時45分から。それに合わせて、せめて夕食だけは家族で食べ、大事な試合は男同士でパブに出向く人も多く、こうしたサッカーファンを集客するために有料チャンネルに入会しているお店は非常に多いのです。

なかには、夫と息子はラツィアーリ、妻はロマニスタという家庭もあります。男同士はラツィアーリが集まるハンバーガーショップへ、妻は実家でテレビ観戦なんてことも珍しくありません。

また、サッカーに興味がない奥さんは、夫がレストランやパブやバールにサッカーを見に行ってしまったあと、家で一人で過ごしていても、そしてテレビなど見ていなくても、試合の経過はだいたい察することができます。

なぜなら、点数が入るたびに歓声と怒号が飛び交うためで、階下に住むロマニスタのフェデリーコの歓声が聞こえればローマがゴール、隣家のアンドレアが喜びの声を上げればラツィオのゴールというわけですね。

しかし、度を超した若者たちの狂躁がないわけではありません。

数年前から、スタジアム周辺でパニーノピッツァを売る臨時の屋台ではアルコールの販売が禁止されました。

スタジアム観戦者のお供は、圧倒的にパニーノと呼ばれるサンドイッチのようなものが優勢。パンのあいだに、山ほどのハムやチーズを挟んだものです。

怪我をする原因となるペットボトルなども、入口のコントロールのさいに「蓋は外して」と言われます。

ダービーに勝ったチームは試合後、それぞれのチームの旗をかざしてクラクションを鳴らしながら町をドライブしたりして夜中までお祭り騒ぎになります。

贔屓のチームのオフィシャルグッズ、さまざま

ローマの2チームは、オレンジ色(赤と黄色)のローマと水色(水色と白)のラツィオと一目瞭然の色分けです。

子供たちの誕生日ともなると、この贔屓のチームのグッズが山と積まれたりするのですが、面白いのは中身はまったく同じお菓子でもチームカラーに分かれて販売されていたりすることです。

ローマに本社があるお菓子の会社ジェンティリーニは、イタリア人の朝ご飯の定番である昔ながらのクッキーやビスケットを販売しています。このクッキーのパッケージに、ローマとラツィオの2種が存在するのです。中身のクッキーはまったく同じ。

また、数年前にはローマとラツィオのロゴが入ったトイレットペーパーが流行りました。この場合は、いつもとは逆ににっくき相手チームのロゴのトイレットペーパーを買います。トイレに流してしまうトイレットペーパーは、敵のものでなくてはならないからです。

こうしたオフィシャルグッズは、新生児のロンパースから小学生のリュック、スリッパ、文房具、キーホルダー、マグカップとあらゆるものが存在します。

中田英寿選手がローマに所属し、しかもセリエAで優勝するという快挙の立役者となった時代には、日本人の観光客もローマのオフィシャルグッズをおみやげに山と買い込む姿がよく見られたものです。

生活と密着するサッカー!

ローマの顔といえば、フランチェスコ・トッティ。

巨額の契約金が動くサッカー界において、一貫してローマに在籍し続ける彼はローマファンに心から愛されています。あまり教養のあるとはいえない彼が、生まれた娘に「シャネル」と名づけたときには熱狂的なローマファンも大笑いをしたものでしたが。

また、2008年に当時のローマの会長であったフランコ・センシ氏が亡くなったさいには、ローマ中が喪に服したほど。

イタリアの社会や経済は、それ抜きには考えられないほどサッカーは大きな存在なのです。

(文章・ライティング:cucciola)

Twitterの反応

海外の反応


(動画出典・引用:Youtubeチャンネル「Joey’s Food」より – https://www.youtube.com/watch?v=DzL81iDoCnk)


(動画出典・引用:Youtubeチャンネル「RPMProget」より – https://www.youtube.com/watch?v=hWSbTDJFPbw)


(動画出典・引用:Youtubeチャンネル「Laura in the Kitchen」より – https://www.youtube.com/watch?v=Mow7GMH8itQ)


(動画出典・引用:Youtubeチャンネル「HumanSafari」より – https://www.youtube.com/watch?v=vbnWh_lgVhY)

pooya130「いったいどこに行けばイタリア人の嫁がもらえるんだ?」

Defying Entropy「ウマーーーイ!オリーブオイル大好き」

mindyourtub「このパニーニ僕も作ってみたよ!最高!」

Merewetherful「もっとパニーニのレシピ動画をアップするんだ」

(引用・出典:Youtubeコメント欄より翻訳 – https://www.youtube.com/)

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