2018年7月3日

サッカー選手とワインの美味しい関係|ビジネスか?はたまた趣味の行き着く先か?世界各国サッカー選手のワイナリー

サッカーボールを蹴ることで、1分間に30ユーロを稼ぎ出すといわれる一流の選手たち。

サッカーで得た財を、飲食業などのサイドビジネスに投資する選手も少なくありません。

天候や葡萄の出来に左右されるために、サイドビジネスとするにはリスクが大きいワイン醸造業。多忙な選手生活とワイン醸造業は、なかなか両立が難しいといわれています。

しかし、そんな条件にもかかわらず果敢にワインの製造に乗り出したサッカー選手は、少数派ではあるものの存在するのです。

ワールドカップ出場選手もワインビジネスに進出?

サッカー選手にかぎらず、ワイン醸造をはじめようとする人々のモチベーションはさまざまです。

おいしいワインを生み出す故郷への思い、幼少期や家族への郷愁、プロのサッカー選手という厳しい現実からの回避などなど。

いずれにしても、サッカー選手たちが葡萄の栽培を開始するのは、幼少期の思い出があったり家族の助力が得られる故郷や、サッカー選手として活躍するホーム周辺が多いようです。

まさか一人で葡萄の栽培やワインの製造を行うわけではありませんが、それでも実生活の中でちょくちょく訪れることができる地の利があることはワイナリー開業の際の主要な条件になるのでしょう。移籍してしまえば休養日にちょっと訪問というのは難しいのかもしれませんが、キャリアを確実にした地への愛着は特別なものなのかもしれません。

サッカー選手たちの作るワイン

また、家族や友人たちだけで楽しむための量にとどまり、ゆえにシロウトの趣味の域を出ないまま満足している選手も実は多いといわれています。

その中で、数々のワインフェアでもワイン批評かたちに高く評価されたワインを製造しているのは、A.SローマやイタリアのナショナルチームでMFとして活躍したダミアーノ・トンマージ、ともにフィオレンティーナとキエーヴォでディフェンダーとして活躍したアレッサンドロ・ガンベリーニとダーリオ・ダイネッリ、1960年代の伝説となっている元フィオレンティーナ(後にはユベントスとミランにも在籍)のクルト・ハムリン、ディフェンダーとしてはイタリアの歴史に残る強さを持つといわれるユベントスのアンドレア・「ザ・ウォール」・バルザッリ、2010年ワールドカップでのイタリア優勝の立役者アンドレア・ピルロなどなど。

それでは、実際に世界に名を馳せた高名なサッカー選手たちの作るワインを見ていきましょう。

「プラトゥム・コーレル」by アンドレア・ピルロ

今年5月21日、サン・シーロで引退時代を行ったアンドレア・ピルロは、故郷のブレシア近郊で家族とともにワイナリーを開業してすでに10年。開業当初はさまざまなトラブルにも見舞われたものの、著名な醸造家カルロ・フェッリーニを迎えて有機栽培に転換、赤、白、ロゼのワインの製造に成功しました。

特にトレッビアーノを使用した白ワインの美味はつとに有名。ピルロのワイナリーは、年間25000本を製造する企業として成長中。

「ヴィッラ・ジュリアーナ フランチャコルタ」by ダニエーレ・ボネーラ

ここ数年、驚異的な高評価を獲得しているのが、パルマやミランで活躍し現在はリーガ・スパニョーラでプレイするDFダニエーレ・ボネーラ。

古典的な製法を死守して作られた彼のフランチャコルタ、クラシックな優美な味わいで近年批評家たちのあいだではサプライズ的な高評価に。

「ラ・カーゼマッテ」by アンドレア・バルザーリ

トスカーナ州のフィエーゾレ出身のバルザーリは、シチリアにあるワイナリー「ラ・カーゼマッテ」の共同経営者として名を連ねています。

その理由は、2004年から在籍していたパレルモで彼のキャリアが確立されたためなのだとか。

サッカー選手が運営に携わる数あるワイナリーの中でも、バルザーリの「ラ・カーゼマッテ」のワインの品質はすばらしいといわれています。

エトナ火山に近い独特の土壌、地中海の空気が生み出す「ラ・カーザマッテ」のワインは、鮮烈な力強さが特徴。ワインには一家言あるトスカーナ人のバルザーリは、ワイン醸造者としても優秀なようです。

「ピエトロ・ザルティーニ by ダミアーノ・トンマージ

中田英寿選手が、A.Sローマでスクデットを獲得した時のチームメートの一人、ダミアーノ・トンマージ。イタリアのナショナルチームでも才あるMFとして活躍した彼は、人格者としても知られており現在はイタリア選手会の会長でもあります。

ローマで活躍したイメージが強いトンマージは、実は北イタリアヴェローナ近郊の出身。

アマローネやヴァルポリチェッラといったイタリアの高級ワインを生み出すこの地の歴史あるワイナリー「ザルディーニ」に、トンマージはサン・ミケロットと呼ばれる葡萄畑を所有しています。

その地から生まれるワイン「17」は、トンマージがA.S.ローマ時代に背負った背番号、また「Anima Candida(真っ白な魂)」はジャーナリストのカルロ・ザンパがトンマージに献上したあだ名が由来となっています。

カザリッチョ by アレッサンドロ・ガンベリーニ

キエーヴォでDFとして活躍するガンベリーニは、観光業とワイン醸造に投資を決めた一人。

トスカーナ州のブーチネ、サン・レオリーノにあるアグリトゥーリズモ「カザリッチョ」は、地産地消をモットーにした宿泊施設とワイン製造施設を兼ねています。

ここから生まれる「カザリッチョ」「ラ・フォンテ」「イル・チンクエ」が、ガンベリーニが携わる銘柄です。

「イル・チンクエ(5番)」は、もちろんガンベリーニの背番号。イタリア原産のサンジョヴェーゼと国際的な品種をブレンドした彼のワインは、まさにトスカーナのスピリットといったところ。

サッカーとワインのある美味しい生活

息つく暇もないほど苛酷な戦闘の世界に身を置くサッカー選手にとって、大自然に身をゆだねて、その恩恵を被る葡萄の栽培とワインの製造は、現実からは離れた別の自分を見いだす夢の世界なのかもしれません。

ワインの製造は、リスクがあるとはいえ引退後の生活を考慮した堅実な人生の戦略でもあり、それらに携わる選手たちの顔にも知性が表れていますね。

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