2018年6月7日

サッカーとワイン|知る人ぞ知るサッカーとワインの濃厚な関係…監督編

ヴィッセル神戸に入団したスペインのアンドレス・イニエスタ選手。

ピッチに立っても私生活でもその人格が讃えられるサッカー選手です。そのイニエスタ、サッカー選手とは別の顔があります。

それは、ワイナリー「ボデガ・イニエスタ」のオーナーであるということ。

サッカー選手監督たちがワインの製造に乗り出すことは珍しくありませんが、イニエスタ選手のワイナリーは年間生産数100万本!

副業とは思えないほど、本格的なのです。

イベリア半島原産のテンプラニーニョ、国際的な品種であるシラー、カベルネ、プチ・ヴェルドなどを使用した地中海の官能的な味わいがイニエスタのワインの特徴。

今回は、サッカーの監督たちが作り出すワインについてご紹介いたしましょう。

監督たちの試合後のワイン歓談

サッカーの監督ワインと切っても切れない縁にあるといわれているのが、プレミアムリーグ・マンチェスターの元監督アレックス・ファガーソン

ロマネコンティやロートシルトといったフランスの超一流のワインコレクターであるにとどまらず、監督時代には敵味方なく試合後にワインをお供に語り合うという優雅な習慣をリーグにもたらした人です。

当時、プレミアムリーグで監督を務めていたロベルト・マンチーニカルロ・アンチェッロッティも、イタリアの高名なワインを持ち寄ってファガーソン監督と語り合ったというほほえましいエピソードを残しています。

ワインの国イタリアともなると、サッカーの監督とワイン醸造業の縁はイタリア・ナショナルチームの戦術「カテナチオ」を生みだしたネレオ・ロッコ、イタリアをワールドカップ優勝に導いたエンツォ・ベアルツォット、中田選手がセリエAのローマで優勝した時のファビオ・カペッロなど枚挙にいとまがありません。

ワイン好きが高じて葡萄の栽培にまで ニルス・リードホルム

スウェーデン人でありながら、イタリアで活躍しイタリアに骨を埋めたニルス・リードホルム。

彼は、選手としてはACミランに在籍していた1950年代に4回のスクデットを獲得、監督としてもローマを優勝に導いた英雄です。北欧人らしい紳士的な振舞は、イタリアでも心から愛されました。

そのリードホルム監督は、1973年からピエモンテ州モンフェッラートに「ヴィッラ・ボエミア」というブドウ畑を購入、バルベーラやグリニョリーノなどピエモンテ原産の葡萄を栽培し、友人や家族に振る舞うワインの醸造を開始しました。

年々その生産量は増加し、1985年にはワイナリーとして開業。

ニルス監督とその息子カルロによって運営されていた「ヴィッラ・ボエミア」では、バルベーラ・ダスティやグリニョリーノ・デル・モンフェッラート・カザレーゼなど年間9万本が生産されていました。

2007年にニルスが亡くなった後も彼の家族によってワイナリーは存続していましたが、残念ながら2015年にワイナリーは売却されてしまいました。

1999年の英雄アルベルト・マレザーニは有機農業へ!

1999年、パルマの監督であったアルベルト・マレザーニは、「コッパ・イタリア」「スーペル・コッパ・イタリア」「UEFAヨーロッパリーグ」で勝利を収めるという歴史を作り上げました。

このあとはなかなか目立った活躍がなかったマレザーニ監督、2015年にはサッカー界から姿を消します。

彼の姿はその後、家族とともに「ラ・ジューヴァ」というワイン醸造業の場で見るようになるのです。

ロミオとジュリエットの舞台として有名なヴェローナ出身のマレザーニ監督は、この地を原産とするコルヴィーナやロンディネッラといった葡萄を栽培し、ヴァルポリチェッラやアマローネといった高級ワインの生産で名を博すようになりました。

話はこれで終わりません。

マレザーニ監督が生産するこのワインと葡萄畑に惚れ込んでしまったのが、芸術的な戦略で有名なルチアーノ・スパレッティ監督だったのです。

トスカーナ人の血が騒ぐ ルチアーノ・スパレッティ監督のワイン醸造業

ルチアーノ・スパレッティ監督は、ボッカッチョが晩年を過ごしたことでも有名なトスカーナのチェスタルド出身。

農業と食文化が栄えるこの地で生まれ育ったスパレッティ監督は、ワインへの造詣が深いことでも有名です。

マレザーニ元監督が作りだしたワインを飲み、「それなら私も」と先祖代々のトスカーナ人の血が騒いだのかもしれません。

フィレンツェ近郊のモンタイオーネに、豪奢なアグリトゥーリズモを開業したスパレッティ監督は、同時に10ヘクタール強の土地も購入。

オリーブ畑や葡萄畑を展開し、2015年12月20日、ローマとキエーヴォ戦の前夜にサンジョヴェーゼとメルローをブレンドしたワイン「ボルドカンポ」をお披露目しました。目標は、年間生産数1万本だとか。

サッカーの戦術と赤ワイン製造には共通性があるのか?

サッカーの戦術と赤ワインの製造には、臨機応変な対応が必須でその奥の深さから共通性があるのでは、とうがった意見を述べるジャーナリストもいます。

実際には、単純にサッカーもワインも心から愛し、これらを理解したいという強い好奇心から発しているのではないでしょうか。

古代ローマ時代から富裕層や知識階級によって愛されてきたワインは、功成し遂げ財力を手に入れた人には、知力も試すことができる実業であるのかもしれません。

(文章・ライティング:cucciola)

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