2018年2月16日

イタリアンハーブのあれこれとハーブ料理の伝統レシピ

イタリア料理には欠かせないハーブ。イタリア語では「エルベ・アロマティケ」と呼ばれています。

古代から、ハーブ薬草として、あるいは調味料としてヨーロッパの人々の生活と共にありました。

現代においても、ハーブ薬草としての効能は専門家によって立証されており、漢方薬のような位置を占めています。

料理に使われるハーブとなれば、そのレシピは星の数ほど。昨今では、健康を考慮する人々が、塩分を控えめにし香り豊かなハーブを使用する傾向にあります。

古代からの伝統 ハーブのある暮らし

ヨーロッパではいつからハーブが使用されているのか。

その起源はあきらかではありません。

古代の人々にとって、植物は薬であり調味料であり、ひとつの文化として存在していたのです。

古代ローマの人々は、人体に有効な植物の葉、根、実を選別し、広大な帝国のあちこちに普及させました。

当時の博物学者プリニウスは、その著作の中で600におよぶ植物に言及しています。もともと「ハーブ」という言葉が、ラテン語の「Herba(ヘルバ)」という言葉から派生しているという事実を考えても、その歴史の古さがわかります。

中世になると、修道院や貴族の屋敷の庭でハーブが盛んに栽培されるようになります。

記録によれば、9世紀の修道院では「薬用」「食用」に分かれた栽培がされていたようです。

日本におけるハーブの活躍

日本では、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラの化粧品が有名ですが、現在も修道院では植物をベースにした商品を生産する伝統が残っているのです。

中世の王様カール大帝は、「御料地令」を発布したさいに薬草について触れていますし、英国王リチャード二世もハーブをふんだんに使った好物のレシピがあったことが記録に残っています。

ルネサンスの時代には、マルティーノ・ディ・コモやバルトロメオ・スカッピといった当時のカリスマ料理人たちにより、ハーブを使ったレシピがたくさん残されました。

ハーブが身近にあったことを証明するように、当時建設された邸宅や宮殿、教会にはローズマリー、タイム、ラベンダーをモチーフにした装飾も多く残されています。

ひとくちにハーブといっても、大きく分けて3種類

ハーブには3種類あります。

自宅で育てるなどして使うフレッシュなもの、便利なドライタイプ、そしてエキスだけを取り出したオイルタイプです。

フレッシュタイプは、みずみずしいハーブをそのまま楽しめるという利点があります。

イタリアンパセリローズマリーバジリコなどは、プランターでも気軽に楽しめて、採れたての香りをそのまま料理やお茶に利用できるのが便利です。

ドライタイプは、保存が利くのがなによりの利点。ハーブを扱うお店の店頭でも、季節を問わずさまざまな種類がならび、楽しみながら選ぶことができます。

オイルタイプは、口から摂取するにとどまらず、肌に塗布したりアロマセラピーに使用したり。

オイルタイプは、イタリアでは「エリボリステリア」と呼ばれる薬草専門店でさまざまな種類を扱っていて、店員さんが相談に乗って選んでくれます。

用途に応じてさまざまな形態でのハーブを生活の中に取り入れることができるのです。

西洋ハーブの種類いろいろ

とにかく種類が多いハーブ。

植物の種の部分を使用するものは、フェンネル、ケーパー、ビャクシン、アニス、クミンなど。球茎部分は、ニンニク、エッシャロット、葉の部分では、レモンバーム、タラゴン、ローズマリー、セージ、タイム、キダチハッカがよく知られています。

花の部分も、ハーブではよく使用されます。誰もが知っているラベンダー、キンセンカなどはこれにあたります。

イタリアでは、肉や魚の料理には定番のハーブが存在します。

肉料理にはローズマリーやセージ、魚料理にはイタリアンパセリ。

それぞれ、もっとも一般的なレシピを見れば、ハーブがどれほど身近で気軽な食材かよくわかります。

手軽においしく!ハーブ料理のレシピいろいろ

牛肉のローズマリー風

    材料

  • 牛肉のフィレ : 800グラム
  • ローズマリー : 一枝
  • ブランデー : グラス一杯
  • エキストラヴァージンオイル : 適量
  • 塩、黒コショウ : 適量

フライパンにオリーブオイルを入れ、ローズマリーの枝を筆のように使い、オリーブオイルに香りをつけます。その後、黒コショウを油に入れてください。

牛肉をフライパンに入れて、一面ずつ色がつくまで焼きます。牛肉に色がついたら、オーブン用の皿に移し、塩とローズマリーの葉とブランデーを合わせて肉の上からかけます。

200度で10分加熱。その後180度に温度を下げ、皿に10分加熱。できあがり。赤ワインとおいしくいただける一品です。

アサリとイタリアンパセリのパスタ(4人分)

    材料

  • スパゲッティ : 320グラム
  • アサリ : 1キロ
  • ニンニク : 1片
  • イタリアンパセリ : お好みの量
  • エキストラヴァージンオイル : 適量
  • 黒コショウ、塩 : 適量

アサリをよく洗い処理しておきます。フライパンにオリーブオイルを入れ、温まったらニンニクを加えます。香りがついたら、アサリを入れてふたをし、強火で数分火を入れます。

アサリがすべて開いたら火を止めます。

スパゲッティを茹で、茹で上がったらフライパンでよく混ぜ合わせます。最後に、みじん切りにしておいたイタリアンパセリをまぶしてできあがり。

マグロの刺身ケーパー風味

    材料

  • マグロ刺身 : 400グラム
  • レモン : 1個
  • 塩 : 少々
  • 挽いた黒コショウ : 少々
  • エキストラヴァージンオイル : 適量
  • 細ネギ : 適量
  • ケーパー : 大さじ2杯

お刺身とも相性がよいのがケーパーです

マグロを小さく1センチ角に切ります。切ったマグロをボウルに入れ、レモン、塩、コショウ、オイルを加えて混ぜます。

最後に、切った細ネギとケーパーを加えてよく混ぜ合わせ、冷蔵庫で2時間ほど寝かせてできあがり。

前菜などに向いた一品です。

ハーブは、長い歴史をもつ文化です。ヨーロッパでは、今でも食生活や美容に多くのハーブが用いられています。マンネリ化した普段の食卓に、少しだけハーブを加えるだけで見違えるほど洗練された味ができあがります。簡単なレシピから、ぜひお試しください。

(文章・ライティング:cucciola)

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